防災技術GTF受圧板工法

GTF受圧板工法®️イメージ
GTフレーム工法+地山補強土併用による
のり面保護工

GTF受圧板工法®NETIS登録 CB-150011-A

全面緑化が可能なGTフレーム工法と、地山補強土工(ロックボルト工)に対応するGTフレーム専用の「GTF受圧板」を組み合わせて補強する新しいのり面保護工です。

特長

補強性能
GTF受圧板は、GTフレームのり枠の交点部に配置され、のり枠内で一体的に固定する構造となるため、のり面の表層保護とともに、GTF受圧板による地山補強土工により、小~中規模の崩壊対策として有効に機能します。
美観・景観性の向上
GTF受圧板は、高強度で広い開口部をもつため、植物の生育に支障とならず、全面緑化が可能となり、美観・景観性が向上します。
施工性の向上、低コスト
使用部材は、軽量・コンパクトで取り扱いしやすく、施工性に優れるとともに、低コストとなります。

適用範囲

項 目 適用範囲
目 的 斜面・のり面に対する小〜中規模の崩壊対策(地山補強土工の適用範囲に準ずる)
のり面勾配 1 : 0.5 〜 1 : 2.0程度
対象土質 砂質土、粘性土、礫混じり土、軟岩
※本工法は、緑化工との併用を前提としているため、植物の生育が可能な範囲とする。

特に適用の効果が高い現場

  • 全面緑化による景観保全を重視する現場
  • 急傾斜地等の狭所で材料運搬などの作業が制限される現場
  • 早急なのり面・斜面対策が必要とされ、工期短縮が要求される現場

主要材料

GTF受圧板 製図

GTF受圧板

GTF受圧板は、補強材に生じる引張力を効果的に地山へ伝達させるものであり、補強材頭部で地山表面に固定されるとともに、所定の引張力に対して十分な強度・耐力を有します。

GTF受圧板
耐荷性能
(一財)土木研究センター「グラウンドアンカー受圧板設計・試験マニュアル」を参考に、GTF受圧板の載荷試験を実施しました。
GTF受圧板の載荷試験
試験結果 試験結果
  • ※4点支承により、中央が浮いた状態で規格荷重の3倍以上載荷しても、GTF受圧板は破壊しないことを確認。

挟みプレート

挟みプレートは、GTフレームのり枠の構成材料であるジオグリッドをGTF受圧板との間で挟み込み、補強材を通してキャップ付ナットにより締め付けて固定するための材料です。

挟みプレート 製図

挟みシート

挟みシートは、GTF受圧板と挟みプレートとの間に介在させ、ジオグリッドを挟み込むための材料です。

挟みシート 製図
特殊仕様(維持管理タイプ)
箱型形状の挟みプレート(維持管理タイプ)を使用することで、挟みプレート設置部分がのり枠内に埋設されず、維持管理を行う場合にコマナットの点検作業等が容易となります。
のり枠交点部の構成図

設計方法・基準

 斜面・のり面に対する小~中規模の崩壊対策については、補強材+GTF受圧板による地山補強土工で対応するものとし、地山補強土間における表層部の中抜けに対しては、GTフレームのり枠で対応するものとして設計を行います。
 地山補強土工の設計は、NEXCO「切土補強土工設計・施工要領」及び(公社)地盤工学会「地山補強土工法設計・施工マニュアル」に基づくものとします。また、GTフレーム工法の設計は、補強土植生のり枠工協会「GTフレーム工法設計・施工の手引き」もしくは(一財)土木研究センター「GTフレーム工法設計・施工マニュアル」に基づくものとします。

のり面工の低減係数
地山補強土の設計で用いるのり面工の低減係数μは、NEXCO「切土補強土工設計・施工要領」を参考に、標準としてμ=0.7を適用します。ただし、補強材の長さが4.0mを超える場合は、算定した上で低減係数を求めるものとします。

施工方法

施工手順フロー

施工手順フロー

標準図

標準展開図